遊び心と定家様

ごく古い物を扱う本屋では、目録や看板などの字体にこだわることがある様です。

宋版など古いお経から文字を拾ってきて屋号を組み立てたり、看板を著名な書家に書いてもらったり。

やはり既成の印刷文字には無い味があると思います。

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私はここ数年、藤沢書店のK氏のすすめがきっかけで、目録編集の際はパソコンで完全版下という奴を作っています。
要は編集ソフトを使って紙面を作るのですが、写真の色味や、レイアウト、書体など全てを完全に自分でコントロールできるので、面倒な反面、楽しいものです。

本は字体、字間、行間などによって雰囲気が全く変わってくるものですが、目録もやはり本の形である以上、やはりそこにも気が配ってある物は格調高く見えます。

大阪店では出したいと思いながらもなかなか自家目録が出せないでいるのですが、発刊の際にはやはりその辺もこだわりたいものです。

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先日、そんないずれ出す予定の目録で使うフォントを探していたら、定家様フォントというのを見つけたので、サンプル画像を使って遊んでみました。

ちょっと店をあける際などに扉にかける札です。

それほどひまなわけでは無いのですが…
毎日の仕事に倦まないためには遊び心も必要だと思う今日このごろです。

おわり