トラブリン

 私、普段から抽象的なことばかり考えてぼんやりしているため、実社会においては大変生きづらさを感じているのですが、それに加えて理不尽なトラブルに巻き込まれることも多く、生きづらさの自乗といった諦観を日々抱きながらも馬鹿馬鹿しく暮らしております。

しかし、そんな私ですが、トラブルの渦中にあって人の温かみに触れることも多々あり、生来疑り深い性格ですが、確かに人のお陰で生きていると感じることがあります。

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先日、古典会へ出席するため名神高速を京都へ走っていると、まるで片側にだけ電柱がある道で犬を散歩させている時の様に、どうも車が左へ左へと寄っていく。
「妙に変だな〜」と太田光がやる稲川淳二の物真似の物真似をしながらも、ポンコツなのだからそんな日もあるさ、オブラディオブラダライフゴーゾンブラー、と極力気にしない様にしてしばらく走っていると、大山崎の辺りで突如ガクンと左前輪側の車高が下がったので、「ははーん、さてはパンクやな」と冷静を装った独り言を言いながら車を出来るだけ端に寄せハザードを焚いて止める。

止めたはいいがそこは高速道路上、しかも路側帯というわけではないので通行量が減少するのを待って左前輪を確認する。

すると、パンクどころの騒ぎではなく、まるで蓋を開けた缶詰を横にした様な形状にタイヤの側面が裂けてしまっている。



(こんな感じ)



仕方が無いのでJAFに電話をして、到着を待っている間に京都古典会の旅行時に使用した連絡網(LINE)に遅刻する旨をメールすると、すぐSさんが電話をくれて、近くに後輩の車屋があるからJAFにそこまで運んでもらえ、と言って頂く。

何と顔の広い人であろうか、と思いながら、ありがたく指示に従い、車を預け、ついでに車検もお願いし、代車を借りてとりあえずは落着。

タイヤの溝は十分にあったが、横に細かなひび割れが入っていて、そこに何らかの負荷がかかり裂けたのだろうとのこと。



(実際の写真)




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遅刻していった古典会では、「そうたはトラブルのレジェンドやねえ」というHさんのお言葉を頂きました。

うれしくない。

Sさん、いつもありがとうございます。

おわり