悪の法則

先日、大阪ステーションシネマにて「悪の法則」という映画を見ました。

少し前に「地獄でなぜ悪い」という映画を見に言った時に予告を見て、豪華キャストなので気楽な娯楽映画だろうと思い、前情報無しで見に行ったら意外に硬質な作品で面食らったのですが、今年一番の衝撃でした。

オープニングクレジットを見た限りでは、原題は「THE COUNCELOR」のようなのですが、これに「悪の法則」という邦題をつけた担当者は天才だと思います。

要するに、麻薬売買に片足を突っ込んだ弁護士が破滅していく話なのですが、「他人は(そして世界は)お前の事情や感情などと無関係に動いているのだ」ということを思い知らされる映画でした。

作品中に「ボリート」という切断不可能なワイヤーをモーターで締め付けていくという機械が登場するのですが、この機械が作品全体の象徴にもなっている様に感じました。

作中のセリフに「真実に温度などない」とあるのですが、「悪」と「悪意」とはそれぞれ別次元のことなのかな、とも思いました。

映画を見る度にいちいち教訓を得るという様な姿勢はスマートではない気がしますが、色々と考えずにはいられない作品でした。



おわり