商売を離れて

先日、生駒まで出張買取りに伺いました。
哲学関係と美術の図録等を頂きました。

しかし査定が終り、いざ積み込もうという段になると車のエンジンがかからない。
バッテリーがかなり弱っているのは承知していたのですが…

幸い15分ほどでJAFが来てくれたので、充電してもらい、
どうにか事無きを得ました。

例によって、「原因ははっきりとはわからないですね」とのこと。
やはりお祓いか…

しかし良書を分けて頂いた上に、思わぬお土産も頂戴してしまったので、機嫌よく帰りました。

ハーマンミラー社製、イームズマネジメントチェア。
クッションはかなりへたっていますが。

本の査定の最中、隣の部屋にチラッと見えたので、
これが中島誠之助の良く言う捨て目を利かすという奴か、とか思いながら
お聞きしてみると不要だとおっしゃったので、厚かましくも譲って頂きました。

子どもの頃、父が買取り先から家具やよくわからないアンティーク品などを
もらってくるということがしばしばありましたが、今となっては気持ちが良くわかります。

思えば高校生の頃、引っ越し屋のバイトの最中にお客さんと交渉して
アコースティック・ギターをもらって以来、どうも味をしめてしまった様なところがあり、
何かしら不要品を頂くということに楽しみを見出してしまっています。

あるお宅では、昔憧れだったB&Oのプレイヤーを頂いたこともあります。
状態は悪かったものの、自分には無縁だと思っていたので嬉しかった。

父の助手として伺った杉原四郎先生のお宅でも、ご不要なスピーカーを頂きました。

大量のジャズのレコードを、これはしかるべき金額で購入しましたが、
結局手放すのが惜しくなって、今も倉庫と家の空間を圧迫しています。

奥書房さんのお店に伺った際は巨大なジュラルミンケースを頂きました。

商売とは離れた部分で、自分の琴線に触れるものを思いがけず入手できると、
妙にうれしいものです。