アメリカ旅行②サンフランシスコ①

11時頃、ほぼ定刻でサンフランシスコへ到着。
JTB現地スタッフの運転でホテルへ向かう。

車は密かに欲しいと思っているフォードエコノライン。

さすが本国、アメ車のフルサイズバンが普通に商用車としてそこら中を走っている。

JTBイシカワさんは現地の人らしく、当然バイリンガルなのだが、発声が英語的というか、ものすごくダンディかつマイルドで、完璧な日本語にも関わらず、ヒアリングしづらいほどのいい声。道中、サンフランシスコがいかに今熱い街かということをワイヤレスマイクで語る。

「ほら、あれがyoutubeのビルですよ〜あちらに見える辺りはセレブがたくさん住んでいますね〜シリコンバレーがあるのでIT系の富豪がどんどん移住してきていて〜この辺は木造築70年でも月50万円はしますね〜」

と。

「ここがtwitterですね〜、この通りの向こうは治安不安定区域なので行かないで下さいね〜。昼間でも撃たれますよ〜…冗談ですけど」

とどこまでが冗談かわからないトーンで言われた通りから右折して10秒ほど、壁面に50メーター級のグラフィティのあるホテルへスムースな声と運転で到着。

軽く気を引き締めていると、ホテル前に止まっていた送迎の業者にクラクション連発&英語で文句を言うイシカワさん。あんなにダンディかつマイルドだったのに。

「彼らはチェックアウト後のお客を迎えに来た車ですからね〜。今からチェックインする皆さんの方が強いんですよ〜。出て行く客に用は無いってね…冗談ですけど」

と言いつつサングラスの奥の目はあまり笑っていないイシカワさん。

改めてホテル付近のことを聞いてみると、治安不安定区域と言うのはやはり本当らしく、通りを一本隔てるとホームレスが大挙しており、特に市役所周辺は危険とのこと。

そういう大事なことは冗談を交えずに言って欲しいなあ、という我々の気持ちを代弁して、Sさんが「ホンマのことだけを言って下さい」と釘を刺す。

そうこうしながらも、フロントでテキパキと交渉し、15時からのチェックインを繰り上げてくれる頼もしいイシカワさん。

その後もロビーでアメリカンジョーク(?)を交えつつの現地での注意等説明を受け、彼とはここでお別れ。

部屋で軽く荷解きをした後、再度ロビーで集合する。
同室はSさん。

早速全員(9名)で街へと繰り出すが、懸念していた通り、メインストリートに出た瞬間頭のおかしい白人男性が怒号を響かせ、果物や紙幣をまき散らしながら道を徘徊している。

やばいなあと思いつつ、1ドル紙幣を落としたので「ヘイ」と声をかけるも、何か喚きながら周囲を動きまわっているので、仕方なくもらっておくことに。何となく嫌な物を拾ってしまった感じ。

一応繁華街で、有名アパレルショップがそこかしこにあるものの、道でわけのわからない物を売っていたり、ミナミと西成がくっついている感じというと語弊があるか。

気を取り直して名物のケーブルカーへ向かうが、発着場はぐるりと観光客が取り巻いていて、相当待たされることは明らかなので、この日は断念。

少し坂を登って、タクシー3台分乗でフィッシャーマンズ・ワーフを目指す。

イタリア系イケメン運転手にはボラれることもなく(多分)、11ドルほどで最集合地点に到着。

「18〜20%が相場」とのイシカワさんの助言通りのチップを足して13ドル払い、近くのパタゴニアのショップを冷やかした後、大行列のIN-N-OUTでハンバーガーを食べる。

ビッグマック系の味で、それより旨い。ポテトはいまいち。

食後は自由行動で付近を散策。観光地らしい店が並んでいて、修学旅行生ならテンションが上がって無駄な物を衝動買いしそうなところだが、もうオッサンなのでそうはならない。
全身を金色に塗り固めた銅像を演じる男を横目に、裏手の冴えないスーパーでガム(まずいし高い。2ドル)を買い、特に見たいところも無いのでグーグル・マップで調べてみると、前から行きたかったブルーボトルコーヒーが行けなくも無いくらいの距離にあるので向かってみる。

途中、ライブハウスらしき建物の看板には、最近聴いたアルバムではかなり良かったTUXEDOの文字が。

しかし、日程はあいにく帰国後。これを見られたらシスコの夜にぴったりだったろうに。

iphoneにも入れていないことを悔やみつつ、脳内再生しながらカフェを目指すが、集合時間に間に合いそうにない気がしたのでコーヒーも諦めて来た道を戻る。

つづく