アメリカ旅行⑥ラスベガス①

旅も半ば、意識も心なしかアメリカナイズされてくる。

早朝にホテルをチェケラ、イアポーへゴー。

旅行代理店のオバちゃん1号(名前失念。失礼)の指示の元、いざラスベガスへ。

マッカラン空港は噂通り構内にもスロットマシン。
ギャンブラー以外に用は無い街なのだ。

ターミナルビルを出る。熱い。少し肌寒かったサンフランシスコとは正反対の景色が揺らめく様な気温。

空港前の他人のリムジンではしゃぐ私。

タカタ社長ばりに声張りすぎなオバちゃん2号の先導で足を踏み入れたラスベガスは映画の世界。

しかし意外にも今はかなり治安が良いらしい。ジョー・ペシに殺される心配も無いようだ。

(映画「カジノ」)

噂には聞いていたが、ベガスはかなり広大な場所で、イメージとしてはメインストリートを中心に、左右に巨大なショッピングモールぐらいのホテルが林立している感じ。

我々のホテルはモンテカルロ。ベガスの中では中堅になるのだろうか。いいホテルである。

ウィキペディアにはベラージオホテルとの間のトラムは廃止されたと書いてあったが、ちゃんと動いていた。

さて、ここからははっきり言ってほとんどカジノに入り浸りだった。
紳士は自分の情事と他人のギャンブルの勝ち負けについては語らないものである。
なのでカジノについては自分のことだけを書くことにする。

まず自分はバカラというゲームをメインに打とうと思っていたのだが、見当たらない。
後で判明するのだが、ラスベガスではバカラは高レートに限られているらしい。

しかしこの時点ではそんなこと知らないので、とりあえずミニマム・ベット(賭け金の下限)が5ドルのブラック・ジャックを見つけて座る。

ディーラーがナイスガイで、いまいちルールのわかっていない自分に、「この場合はヒットするべきじゃない」「スプリットした方がいい」など、言葉や表情でセオリーを教えてくれて、200ドルほど勝つ。

なかなか幸先が良いが、ビギナーズラックは長く続かない気がしたので、ほどほどで勝ち逃げする。

その後、バカラを探してホテルをいくつか回るが、ミニマムベットが100ドル以上のテーブルしか無く、座る気になれない。

ホテルアリアでミニマム25ドルのテーブルを見つけたので座るが、ディーラーの態度があんまりで、大変気分が悪かった。
こちらが勝つと舌打ち、チップを少なく渡す、指摘するとまた舌打ち、大きく勝つと苦々しい表情でオーマイガッとつぶやく。
腹が立ったので勝っても負けても最後にしようとバンカーに300張ると無欲の勝利。この流れにもう少し乗ろうかとも思ったが、ディーラーチェンジは無い様なのでやはり立つことにする。

そこで隣のテーブルに移ったのだが、気付かず座ったそこはミニマム50ドル。
仕方なく1枚ずつ貼っていくが、本線は50ドル、ペアは5ドル。ペアで勝っても本線を負けるとちょい損という厳しい勝負なので、長居せずに勝ち逃げする。

このレートでは軍資金を増やさないことには勝負出来ない。何かで手堅く増やせないだろうか、と思ったのが間違いの始まりだった。

つづく