年末年始営業のご案内

最近は(最初からか)アホなことばかり書いていますが、今回は事務的な内容です。

梁山泊大阪店は12月31日〜1月3日まで、正月休みとさせて頂きます。

新年は4日(日)から営業いたします。和本・洋本ともに新入荷が多数ありますので、
年末年始はぜひご来店下さい。

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さて、本日で年内の(小店が日頃出席している市は)すべて終了しました。
ちょっと仕入れ過多なのでヒヤヒヤしていますが、どうにか年内は自分なりに強気の入札が出来た気がします。

年明けは2月中旬頃に水の都の古本展の目録を発行します。
正月休みはこれの編集でつぶれそうですが、気合いを入れたものにしたいと思っております。

私が半ば言い出しっぺの様な形で始まったこの催しも、早いものでもう6回目。
第1回目は浮世絵しか持っていかないという蛮行で、現場の売上が惨憺たるものだったのも今となっては懐かしく感じます。

今回は大阪古書研究会から独立しての開催です。

 水の都の古本展
 場  所:大阪市中央公会堂
 次回日時:2015年2月26日(木)〜28日(土)
      10時〜20時(最終日は17時まで)

 目  録:2月中旬頃発行予定
 備  考:今回は第6・7・8会議室で開催

よろしくお願い申し上げます。

屋号

自分は梁山泊という古書店の二代目なので、一代で身を立て名を上げやよ励んだ人と比ぶれば有形無形さまざまな恩恵に預かっている事は論を俟たないのであるが、一方でそれ故に味わえない醍醐味などもやはりあるのであって、その一つが屋号を考えるというものである。

名付けという行為は困難さも伴う反面やりがいのあるもので、例えば中高生あるいはオッサンであっても、気の合う人間が3〜4人集まると往々にして「バンドでも組もか」となりがちなのは異論の無いところであろうが、その際にまずやることは決まって「バンド名を決める」という作業である。
しかし、そうしてバンド名を決めた後に継続して活動をするかと言うと、十中八九しないのであって、これなどは活動そのものよりも名付けという行為の方が楽しいことの証拠と言える。

とは言え、今さら別屋号を立ち上げたいかと言われればそれはそれで現実的にさまざまな不便、不利、親不孝、などの問題があるので、自分には名付けの喜びを感じることは出来ないのか、と悲嘆に暮れかけたが、屋号を基本的には変えず、名付けの喜びも味わえる折衷案として、プラスアルファを付け加える、という方法があることに気が付いた。

これは要するに今ある名前の前、もしくは後に新規のフレーズを加えるという方法で、小店でも「ブックフォールト梁山泊」という店舗が過去にあった。

しかしこの方法は、付ける側に(自分の様に)横文字のボキャブラリーが貧困な場合、ややもすれば集合住宅名の様になってしまうきらいがあり、例えば

 コモエス梁山泊

 グランドメゾン梁山泊

などにした場合、入居希望者ばかりが来店してしまうことは明らかなので決断には慎重を要する。

この傾向は「横文字+漢字」の字面から連想されるものの様なので、プラスアルファを漢字にしてみてはどうかと言うと、

 魁!梁山泊

 敬書憂国 梁山泊

など、なんとなく女人禁制感あるいはライトウィング感が漂ってこれも難しい。

そこで柔らかく平がなを足すとどうなるかと言えば、

 たのしいほんや 梁山泊

 ゆかいなふるほん 梁山泊

の様に、後に続く屋号と並ぶと大変座りが悪いのは否めないのでこれも没である。

そこで、政治家がよくやる「名前をひらく」という手法が考えられる。

 梁山泊→りょうざんはく

しかしこれだけなのも何か物足りない気がするので、記号などを付けたくなるのが人情だが、そうすると

 りょう☆ざんはく

という具合にメリージェーン感が出てしまうのでこれも没である。

やはり現状維持で納得するのが良い様だ。

― 25日から古書のまち内、小店の隣にオリエントハウス萬字屋さんがオープンされることを祝して。

(揶揄する意図はまったくありません。)

師走

気がつけばもう師走。

師とつく人も走るくらい忙しいということは翻って考えれば当然、師とつくくらいの人は通常走らないということになっていたんでしょうね。

私は常に走りまわっています。
どっしり鷹揚に構えて暮らしたいものです。

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…とここまで書いてみて、上記は俗説ではないのかという疑惑がふいに頭をよぎったので、インターネットで調べてみるとさもありなん、貝原益軒と好古の「日本歳時記」には「四極月(しはつづき)の訛りである」との記載があるそうです。

(孫引きになるので、確か日本歳時記は在庫があったはず、と探してみたものの、見つからないので諦めました。)

四極とは四つの季節が終わるというほどの意味らしい。

その他、「年果つる」が訛ってしわすという説や、日本書紀で十二月のことをシハスと書いている、等、どうも「師走」の文字は当て字、「師が走るほど忙しい」は後付けという線が濃厚な模様。

このサイトを参考にしました。)

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ともあれ、慌ただしいことには変わりなく、諸用・雑用が山積みです。
予定を忘れない様に気をつけなければならない。

…師走の件で、当初何を書こうと思っていたのか、すっかり忘れてしまいました。

佐茂有南という名前の狂歌師がいればいいのにと思いながら終り。

今そこにある危機

商いは、出(で)と入り(いり)の始末が肝要だ、なんてえことを申しますが…

と、とってつけた様に江戸弁で枕を振りはじめたのは最近H堂さんから志ん朝のCDを大量にお借りしてのべつ聴いているからなのですが、奉公人を何人も抱える様な大店ならいざ知らず、私どもの様なこじんまりとした店舗で商売をしている者は常駐の店番が一人になることがしばしばあります。

そんな時に問題になるのが、いわゆる出と入りの問題でして、と言っても現金の収支の話では無く肉体活動においての出入りのことです。

入りの方、つまり食事については、これは前日や出勤前に用意しておくなりすれば空いた時間にちゃちゃっと済ませればいいのであって、よしんばそうはいかない時であっても、そこは一つじっと我慢の子で閉店を待てばいいのですが、出の方となるとそうはいかない。

尾籠な話で恐縮ながら、出る時は出るのであって、「明日は15時きっかりに手隙になるから用足しはその時に済ませよう」と前日に計画を立てたところで、体の方はそう素直に聞くもんでは無く、「こっちはこっちで気ままにやってるんだから、そう何でも縦割りで決められちゃあ困るよ」とばかりに、事前の告知無しに活動を始めるのだからたまらない。

小店ならびに阪急古書のまち全店は店内に手水場は無く、共用のものが通りの中にあるのですが、先に申し上げた様な一人きりで番をしている時は、一時店を閉めて行かざるを得ないのです。

通常なら用便はお客の途切れた時機を見計らって、「しばらくお待ち下さい」と書いた札を入り口に下げ、大急ぎで行くところを、間の悪いことにそういう時に限って店内には人だかり。

とにかく自然に人が途切れるのを待とうかとも思うけれど、どうもじっくりと本をご覧になるタイプの人ばかりの様で、普段なら一向に構わないものの、そんな時はちょっと一言お詫びして一時店を出てもらおうか本当に迷います。

これはあくまで個の問題なのだから公である店を差し置いて個を優先させるなどということは人道にもとる愚行なのであって社会人としてあるまじき行為だ、などと思う余裕があるのも最初の内だけ、集中力次第で小康を保つ様なこともあるものの、状況は基本的に悪化にしか向かわないもので、「あの人が出て行ったらダッシュで出口へ行って戸締まりをして…」と考えながら脂汗をかきつつ店の鍵を握りしめてタイミングをうかがっていると、そんな時に限って入れ替わりで新規の方のご来店。

「いや来て頂くのはありがたいんですよ、ありがたいんですけどね、こんな時にありがたいことをするなんてあんまりじゃありませんか」とわけのわからないことをわめき散らしそうになりながら、この時ばかりは冷やかしであることを願いつつ腹をさすります。

どうにかこうにか隙を見つけて店を飛び出したはいいものの、我が梁山泊から古書のまち内の最寄りの手洗いまでは約15メートル。

人並みをかきわけてどうにか辿りつくとそんな時に限って決まって使用中。
ならば、とその真上にある第2候補へと階段を駆け上がるものの、またも使用中。
この段になるとすでに体の方は臨戦体制に入っており、手榴弾で言うならピンを抜いて手で押さえている様な状態。
油断しないように気持ちとか色々引き締めながら、いつも花様の外で順番待ちをしている洗練されたカップルやご婦人を尻目に、第3候補であるかっぱ横丁へと階段を駆け下ります。

ジャンカラとマンゲイラの間を入り、串かついっとくの前を走り抜けて嫌な予感がよぎりつつ辿り着いた先は案の定またも使用中。

こうなるとかっぱの最北端の便所しか無い上に、すでに抜き差しならない状態に追い込まれているのでかなり焦っています。

本日はどうにかここが空いていたのですが、飛び込んだ個室は信じられないことに便座部分がビショビショに濡れている。
絶望的な気分になったものの、ことは腹具合の問題だけに文字通り背に腹は代えられぬ、頭にくるやら情けないやら、不幸中の幸いにも最近設置された便座消毒用のアルコールをトイレットペーパーに吹き付けて、尻拭いとはこのことかと思いながら、見ず知らずの人間の後始末をする羽目に。

そんなこんなでどうにか事無きを得たものの、直前使用者のマナーの悪さに腹が立つやら、冷やかしを願ってしまったことを恥じるやら、複雑な気持ちで店へと戻りました。

まあそんな気持ちも水に流してしまいましょう。

お後がよろしいようで。

この間、3日間で4件ほど出張買取りがあったため、目まぐるしい日々でした。

忙しくて夕食を取る間も無かったため、昨日は早朝から吉野家に行き、朝定食で白飯を丼ぶり2杯も食べてしまいました。
超夜型の生活のため、午前中の買取りが続くと健康的な気分になります。汗もかくし。

いずれもホームページとは直接関係なくお話を頂いたのですが、何となく幸先がいいので嬉しく思っています。

以前も書いたと思いますが、出張買取りの日は帰りに寿司を食べることをジンクスにしています。
偶然にも先日伺ったお宅では昼食に寿司を出して頂き、大変恐縮しました。

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出張買取りはとてもわくわくする面もある一方、お客様に喜んで頂いた上でちゃんと商売になるか、というプレッシャーや、本の荷造り・運搬という肉体的な疲労もあるので、終了後の自分へのご褒美として寿司を食べるというのをいつからか始めたのですが、やはり美味しい物を食べるとまた頑張ろうと思うものです。

まあほぼ100%回転するやつなので、さほど財布の負担にならない上に、帰路の幹線道路には大抵大型店があり、サッと食べて帰れるので、実際便利だというのも大きな理由なのですが。

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先日、自家目録を出したことへのお祝いと今後の激励として、ある先輩に祇園でご馳走してもらってしまいました。

和食のコースを頂いたのですが、これがまあびっくりするほど美味しかった。
肉より魚、こってりより断然あっさり派の自分としては、ど真ん中の物ばかりでした。

私は過去にご同業と三ツ星ホテルに行った際もコースの最中に居眠りを始める様な張り合いの無い奴なので、高級な食事にあまり興味が無いと自分では思っていたのですが、今回は珍しく「また仕事を頑張ってここに来よう」と思いました。

ごちそうさまでした。

東京古典会展観大市

ホームページの手直しに追われております。
グーグル等で検索出来る様になるにはまだまだ時間がかかる模様。

しつこい様ですが、宣伝しておきます。

梁山泊ホームページ

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先日は東京古典会の展観大市があり、3日間東京へ行っておりました。
例年通り、高額の物に驚いたり、自分の入札品や出品物に一喜一憂したりと、
刺激的な日々でした。

毎年、この大市から帰った後はとてもモチベーションが上がって徹夜で勉強したりします。
これが続けば立派な本屋になれると思うのですが… いつも三日坊主です。

思いつきの勉強で力が付くほど甘い世界では無いですが、
断片的な知識も決して無駄にならないという部分もあるので、
精々がんばりたいと思います。

ホームページ完成

今さらながらという感もありますが、
我が梁山泊のホームページが出来ました。

古書店・梁山泊のページ

まだ試運転的な部分もありますが、結構苦労しました。

URLは

www.ryozanhaku.com

です。

日本の古本屋などからもアクセス出来ます。

どうぞご覧ください。